すぐに続編・・・って思ってたのですが、なにせ特昇受験の分、本業をセーブしていたんで、そのツケが回って毎日帰宅が遅いわ、土日は持ち帰り仕事・・・。頭ん中全く回っちゃいませんでした。まぁ今年度、教職に就いてから初めて「教科指導」のクラス。高校生担当なのですが小学校と同じように全教科を担当・・・ さすがに英語だけはペアの先生にお願いしてるんですが・・・ 授業準備もあるしね・・・
まぁ言い訳っちゃぁ言い訳にすぎないんだけど・・・
で、ようやく続きです。
まず最初は基本、運歩法、単演系。とりあえず無難にこなしたはこなしたんですが、構え方が出てきてちょっと焦りましたね。実は親道院の先生が9月に六段を受験したときに、先生と一緒に復習はしていたんですが、最近は技法ばかりで正直「穴」でした。このときはまだ冷静な部分は残っていて対処できたのですが。
続いて各種攻防技~剛法抽出。大急ぎで防具を袋から・・・ 出ない。他の方は着用し始めてるのに・・・ なんとか着用してギリギリ整列。もうこの時点で緊張度は最高潮。
最初こそはなんとかできていたんですが、「突天一」のとき、自分は普通に突いたつもりだったんですが、試験官から早速指導。「お前の突きはミサイルか~!」 この時点で完全に冷静さ、失ってしまいました。
次の柔法抽出・・・ ボロボロでした。5組が交代で行うんですが、自分の班はどの組も指導が入る。後半になったときは、相手の方と目配せで合図をして修正してたのですが、自分の組がトップになったのは「諸手押抜」。相手の方が仕掛け方、自分は技そのものが全くできず、最後にやり直し。他の組のを見てなんとかできたんですが、当然試験官からは「最初からできるんならやれ!」と一言。もうね、この緊張感たるや、全身が固まった感じでした。10年前の四段のときはなかったこと。
最後の組演武。手足に力が入らない。極度の緊張で頭は真っ白、全身緊張、さらに水分を取らなかったので、軽い脱水症状・・・。はっきり言って気力でやりきった感じ。最後の方は柔法の懸け手、完全に途中ですっぽ抜けました。完全にあきまへん・・・
正直、この時点で不合格を確信しました。かと言って開き直る気持ちにもなれず・・・。面接までの短い間での昼食、全く味を感じませんでした。好物のカレーライスなのに・・・
(もっとも自分が取ったのは、どうやら子供用の甘口だったようですが・・・ それすら気づかず・・・)
で最後の課題が面接。噂ではこれが一番厳しい・・・って話。3~4人で1班を構成して受けるんですが、よりにも自分が班のトップバッターに。ホント正直な気持ちは「どないしよ・・・」
本部の先生の指示で会場に行き、面接を受けました。自分では声を出していたと思うのですが、会場の広さとやはり緊張もあって小声だったようで注意を受けました。ただ内容については・・・ これは守秘義務があるので言えませんが、そんなに難しい質問ではありませんでした。もっとも自分の方は、ここでたくさん言いたかったこともあったんですけどね・・・ 多分それ言ったら不合格になる可能性もあったんだけど。
そこから合否発表までの約2時間、ホント長かった・・・
3時過ぎに招集がかかり、いよいよ合否発表。実は四段のときと会場が逆で、本堂の方に集合しました。受験資格ごとに集合して、名前を呼ばれたら整列との指示。前は不合格者だけ呼ばれたんだけど・・・気が気でない。
1列目・・・ 2列目・・・ 3列目・・・ いつまで経っても呼ばれない。何人かは別室に行くよう指示を受けてるようだけど・・・
そして最後の列、しかも残り10名ほどになったとき、
「○○支部 △△」 自分が呼ばれた。
本部の先生の指示は・・・ 列に並ぶように・・・ との指示。
合格でした。
多分・・・ きっと・・・だろうね、首の皮一枚で・・・だったのかもしれないけど・・・。
だいぶ形式変わってたけど(なんか認定証みたいな感じ)、允可状を戴き、日付の変わる頃に自宅に帰宅しました。早速父の仏前に報告し、允可状を置きました。
母、支部長先生と前日に世話になった従兄には、允可状授与式のあとすぐに連絡をしましたが、飛行機で羽田空港に着き、その後のモノレール→高速バスの車中で、とにかく知らせたい方にメールをしました。一緒に転籍して、自分の受験の直前に休眠した中学生の子、出発の日の朝に駅で偶然会った、私立校に進学した子、最初の中学生大会から一緒に修練し、この春から社会人になるNクン、自分が受験を決意したきっかけを作ってくれた子の保護者の方・・・ たくさん思いがあって、バスを降りる直前までメールを打ってました。ホントね、いろいろな人に支えて貰って、自分の五段合格って結果を導いてくれたんだな・・・と、半月経った今でも思っています。
中には自分への返信で、「支部を~」って書いて頂いた方もいます。同じ事は面接の際に試験官からも「五段を受験したなら、自分の道院を開きなさい」との話もされました。正直、条件はかなり厳しい部分が多く、多分良くてもう数年はかかるでしょう。ただ前所属道院でバラバラになった「絆」を、もう一度取り戻したい・・・ それが受験のときに目指した目標です。とにかく、何らかの形であれ、「皆で集える場」を再び取り戻したいと考えています。
長くなってしまったし、だいぶ遅れてしまいましたが、ようやく吉報という形でご報告できました。
首の皮一枚・・・っていったように、五段としての実力、まだまだだと思います。ただそれは、五段としての力をこれからの修練でつけなさい・・・ という天命ではないかと思っています。今後もたゆまぬ修練で、自己の力を伸ばしていきたいと思います。
本当にありがとうございました。 再拝